■ たかが歯ブラシと思っていませんか?
前回までの人格障害シリーズは、おかげさま(?)でかなりの反響をいただきました。
「あれって、俺のことを思いながら書いた?」
「読みながら、冷たいものを感じたよ」・・・・
ご安心いただきたいのは、多くの先生方が同じ思いだったということです。気をつけないといけないな、と思っていただければ、それで結構です。
今回の人格障害のお話は、知識として持っておくと、いろんなことがはっきりしてくるのではないかと思い、紹介しました。岡本吏郎氏が、その著書の中で、「補助線」を引くと世の中が見えてくると書いていますが、そんなところではないでしょうか。正面きってわかろうとすると、なかなか見えないものが、別の知識を持ってくると、はっきりしてくるってこと、ないでしょうか。
経営の数字の世界でも、意外なところに経営が正しく行われているかを判断するカギが隠れていることがあります。それは、「雑収入」の金額です。経理で「雑収入」とは、歯ブラシなどの口腔ケア商品の販売高をさします。この金額がどの位上がっているかが、医院経営の「補助線」のように思います。
「雑収入」は、最低目標金額は月4万円です。もし、この金額より低ければ、患者さんとのコミュニケーション不足が懸念されます。弊社顧客で、毎月15万円の「雑収入」を計上している歯科医院があります。その歯科医院では、歯科衛生士は担当制、リコール率は毎月80%以上、自費率は20%以上という数字を上げています。
毎月10万円以上の「雑収入」計上の歯科医院でも、同じような状況です。たかだか歯ブラシなのかも知れませんが、されど歯ブラシです。但し、15万円も毎月上げるには、歯ブラシだけでは上がりません。電動歯ブラシや音波歯ブラシなども入っての金額です。患者さんの口腔内の状況などから、その患者さんに一番適した商品を常に提案する、そんな状況になっているのです。
よく、「自費、説明しておいて」とスタッフに言われることがあります。身近な歯ブラシも説明しないのに、自費の補綴物はドンドン説明する、患者さんとしてどう思うでしょうか。「都合のいいとこばかり勧める」という思いになっても当然なのではないでしょうか。
口腔ケア商品の売上げを上げるには、まずは、自院で準備が必要です。
1.自院で扱っている口腔ケア商品が、本当に扱いたいものばかりなのか検証する
2.自院でお薦めの歯ブラシを決める。当然、どうして勧めるのか、根拠も明確にする
3.電動歯ブラシなどは、メーカーごとに比較を行い、自分も使ってみることでその体験を説明できるようにする
準備ができれば、後は、患者さんとのコミュニケーションです。
1.日頃、どんな歯ブラシを使っているのか、歯ブラシを買うとき、どんな基準で買うのかなどを聞く
2.患者さんの磨き方の特徴を伝える
3.患者さんがキチンと磨くためには、何が必要なのかを説明しながら、商品を紹介する
たかだか「歯ブラシ」、たかだか「雑収入」ですが、この金額が、医院経営のバロメーターになっているのです。
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>(*^_^*)b < 編集後記 ♪♪♪
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お盆休みが近づいてきました。今年は、暦の都合から、13日~17日までの歯科医院が半分くらいあるように思います。通年に比べると、少し長いように思いますが、まあ、よろしいのではないでしょうか。これだけ暑い日が続きますので、十分、休養を取って、疲れが秋に出ないようにしないといけません。歳をとると、そのときは何とかなるのですが、意外と秋になってガクッと来たりするものです。
ところで、お盆休みはいつ頃決められるでしょうか。7月に入って決められる歯科医院が多いようですが、スタッフからは、もっとはやく決めて欲しいという意見が出ます。別に、間近にならないと決められない理由はないのですから、今の時点で、年末年始の休みも決めておくのもひとつでしょう。
(ちなみに弊社も、6月には盆休みと年末年始の休みは決めました。ただ、年末年始がいつからだったのか、社長にはあまり関係ないかなと思い、私の手帳には書いてありません。)