■ 理念の大切さ
皆さんは雑誌『致知』をご存知でしょうか。経営コンサルタントの斎藤忠氏が、講演の度に紹介されていますので、購読されたり、待合室に置かれている歯科医院もあるようです。
その『致知』の今年2月号に、二宮尊徳のことばを引用している箇所がありました。
遠くをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は
百年のために杉苗を植う。
まして春まきて
秋実る物においてをや。
故に富有なり。
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも
尚遠しとして植えず
唯眼前の前に利に迷うて
まかずして取り
植えずして刈り取る事のみ
眼につく。
故に貧窮す。
「遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す」近くばかり見ていると、失敗するよとは、すごいですよね。近くばかり見ていると、刈り取ることばかりを考えて、植えないのだそうです。的を得ていますよね。
“遠くを見る”といえば、昨年のNHK紅白歌合戦に出場した、馬場俊英の「スタートライン-新しい風」という曲にも、次のような歌詞が出てきます。
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これからのことを思うと 負けそうになる
心配なことがあって しゃがみそうになる
あと少しだけ もう少し 強くならなくちゃ
でも 大切なことはいつも 誰も教えてくれない
だから そうだよ
くじけそうな時こそ 遠くを見るんだよ
チャンスは何度でも 君のそばに・・・
経営で遠くを見るとは、理念や目標を明確に持つことに他なりません。ミッション、ビジョン、バリューを明確にすることです。「大切にしているのは、目の前の患者さんを一生懸命に診ることです。」と言われる先生も、なぜ、そうするのか、何を、医院は求めようとしているのか、ここまで、考えをおろす必要があ
ります。
来月から保険点数が、0.42%アップします。良かったとひと安心の先生方は「遠くをはかる者」でしょうか?それとも「近くをはかる者」でしょうか?
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>(*^_^*)b < 編集後記 ♪♪♪
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先生方は、アポなし(飛び込み)営業にどのように対処しておられますか。私は、これまでは、基本的にその場で追い返すことなく、じっくりお話を聞く方なのですが、もう、アポなしはすべて断ることに決めました。
昨日、書籍販売会社の所長がアポなし営業に来られました。簡単な挨拶後に、「ちょっといいですか?」と、勝手につかつかと応接テーブルに進みます。営業の話だけで帰ってくれればいいものの、情報と称してたわいのないの話題を延々と話し続けます。根負けして、1年間の定期購読を頼み、帰るまでの時間が約1時間です。見上げた根性というものの、この時期に1時間は非常に痛かったのでした。
先生方が、アポなし患者への対応に苦慮されているのが、身にしみてわかったような気がします。