■ 自費収入アップへの取り組み②
自費収入アップの2回目です。前回は、まず、院内勉強会を実施することをご提案しました。その際のポイントは、技工士さんに講師をしてもらうと、儲けのことに視点が向かないので効果的とお話しました。今回は、自費の単価アップです。
自費の単価は、保険単価と違って、自分で勝手に決めることができます。好き勝手に決めることができるのですが、一般的には、次のような志向性が働くといわれます。
イ.コスト志向型・・・コストに基づいて価格を決定する
ロ.競争志向型・・・競争他院の価格を基準にして価格を設定する
ハ.需要志向型・・・消費者(患者)の評価を基準にして価格を設定する
(『これだけは知っておきたい「ビジネス数字」の常識』)
先生方は、自費単価を決定する際、どんな志向を持っているでしょうか。私は本来、コストから自費の単価を決定する「コスト志向型」で単価を決定すべきと思っています。補綴物であれば、原価(技工料、材料費の合計)の5倍、インプラントであれば技術料が加算されるので、原価の8倍くらいが、コストから導かれた自費単価の目安ではないでしょうか。
さらに、この金額を付近相場で少し調整することで、最終的に自院の単価を決定するのです。時々、「うちは、いい材料を使っているから儲けがすくない」とぼやかれる先生にお会いします。ただ、これって、コストへの意識があるだけで「コスト志向性」の単価決定になっていないのではないでしょうか。
つまり、多くの歯科医院では、自費の単価を近隣の相場だったり、患者さんの懐具合を(一方的に)想像して金額を決めているようです。
「近隣の歯科医院は、メタルボンド1本8万円か・・・じゃあ、患者さんが来るようにするに、うちは7万5千円にしよう!」
「患者ってメタルボンドで出せる金額って、おそらく7万円までだよな~。じゃあ、うちのメタルボンドは1本6万8千円にしよう!」
あるいは、「矯正を勉強はしたけど、経験もなくちょっと自信がないから、先着10人まではもらいたい金額の半分にしよう」というのもあるでしょう。または、患者から、「先生、もう少し安くしてくれると自費にするんだけど・・・」
と言われると、二つ返事で「わかりました」と簡単に値引きをしてしまう。これなんかも、よく聞く話です。自費があがらない、高くするにはどうしたらいいの?なんて言っても、ナベの底に穴が空いているのに水をためようとするようなものではないでしょうか。
十分な収益を確保するだけの単価を設定する、そのためには、まずはコストを把握し、そこから理想の単価を決定することが大切なのです、そこが決まれば、あとは、自信を持って診療をすればいいのです。もし、自信がもてないのであれば、自院でその治療をすべきなのかということも検討すべきなのかもしれません。
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>(*^_^*)b < 編集後記 ♪♪♪
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私は、スタッフに「少し出てくる」と、ひと言残して出かけることがあります。そんなとき決まっていくのが、弊社から歩いて1分の広島県立美術館 1階「マルコポーロ」です。ここは、企画展があるときには賑わいますが、それ以外で私が行く時間帯はいつもガラガラです(失礼!)それに、眺めがいい。名勝 縮景園の隣にあり、いまだと梅を見ながらゆっくりできます。もう1ヶ月も経つと、桜が見ごろになりますが、これがまた絶景です。
広島って川はたくさんありますが、緑を感じながらお茶する(死語ですか?)ところ、あまりないように思います。ぜひ、機会があればぜひ行かれてみてはいかがでしょうか。