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    輝く華の歯科衛生士 これからの歯科医院経営をチームで考える

    医歯薬出版(共著)

    価格:¥ 2,940 (税込)


    ツボメールバックナンバー

    ■ 『いつまでもデブ(な経営)と思うなよ』(その1)

     最近、岡田斗司夫著 『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)という本が(私の周辺だけかも知れませんが・・・)話題になっています。「メタボ予備軍」の私も、そのあまりにもストレートなタイトルに引かれて、早速購入して読みました。

     ただ、読んでビックり!話題は、ダイエットですが、経営者必読の一冊といっても過言ではないのです。特に、収入はそこそこあるけど、原価率が高い、人件費率が高い、固定費が高い、借入返済が多いなどから、利益が残らない、預金が増えないと嘆いている経営者は、ぜひ一読をお奨めします。

     筆者は、減量前117キロもあったいわゆる‘デブ’、なんとかやせたいと思いながらも、出るのは言い訳ばかり。

    「自分は他の人より太りやすい体質なんだ。体質だから変えようがない。」
    「食べたいものをガマンすればストレスがたまる。太りやすい体質なんだから、 一生、食べたいものをガマンし続けることになる。そんなことはバカげている。」
    「仕事をがんばっているから、ストレスも多い。だから太る。太るのは、仕事に打ち込んでいる証拠だ。・・・仕方ないのだ。」

     しかし、筆者は気づきます。
    「並外れて太るのは、「並外れて太る行動」をとり続けた結果なのだ。たえまなく太る努力をし続けなければ、そんなに太り続けることなどできない。」
     
     ここまで読んだだけでも、“脂肪体質のメタボリック症候群”(失礼!)の歯科医院と全く同じことに気づきます。どちらも、現実に気づいていないのです。美味しいものを食べるのに理由があるように、経費を使うのにも理由があります。
    でも、その理由って、本当に正しいのでしょうか?

     いろいろと理由づけをして、ついつい食べてしまう。経費も同じことです。大した検証もせずに、理由づけをしながらついつい必要でないものまでも買ってしまう、「指示することが面倒だから」と余計にスタッフを入れてしまう、計画的な資金繰りができず、借入を増やしてしまう。どうでしょう、理由があれば全て正しいのでしょうか。

     筆者は、そこでレコーディング・ダイエットを始めます。レコーディング・ダイエットとは、食べたものをすべてメモにとるという方法です。この方法には、次のような目的があります。

    ・自分が太っているのは、実は「太り続けるような食事・行動を取っているから」という事実を知ること
    ・その「太り続けるような食事・行動」とは具体的に何か?を特定することこの方法により、とりあえず「まずは現状を知る」だけで、筆者は週1キロの減量に成功します。

     歯科医院経営で言えば、現預金の管理をしっかりとし、使った領収書はキチンと毎日、帳簿につけるということになるでしょう。領収書の整理もせずに、
    「数字に弱いんです。だから、うちってドンブリ経営なんですよね。」
    「お金がどこに消えていくか、全然わからないんです。教えてください。」
    「簿記を習えば、経営がうまくいくのでしょうか?」
    なんて言われると、「私、太っているんですけど、何とかなりませんか?」といわれているような気さえします。

     筆者は、カード破産を例に、次のように言っています。「借金状況など簡単にわかる。具体的な数字を書き出して、足して見るだけだ。が、そんな単純なことができない。「やったら、怖い結果が出そうだから」少し考えればわかることだが、計算することで怖い結果を招くわけではない。
     結果が怖いなら、既にもう怖い状態に陥っていて、そこから目をそらしているだけだ。どれくらい怖いか?どうやって現状を乗り越えるべきか?打開策の第一歩は?すべて、具体的な数字の把握から始めるしかない。」

     まずは、レコーディング・ダイエットからはじめてみませんか?

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    >(*^_^*)b < 編集後記         ♪♪♪
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     暑かった夏もようやく終わり、季節はやっと秋めいてきたようです。「暑いので、もう少し涼しくなってから行きます。」と言っていた患者さんが、ボチボチ戻りはじめている頃ではないでしょうか。
     今年の夏は、暑く、長く、歯科医院にとってもしんどい夏だったように思います。そんな中、ある歯科医院では、待合室にウオーターサーバーを置かれました。そのウオーターサーバーには、次のような手書きのポップがついていました。

     『暑い夏 当院でできる事といえばこのくらいかも・・・

               冷たいお水をどうぞ  スタッフ一同』

    それを見たとき、暑い中でしたが、涼しい風が通り過ぎるのと、その医院の暖かさを感じたのでした。やはり手書きのポップは、心が和みます。
                                  坪島秀樹 拝

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